カートに入れたけど買わない|その心理は?
さて、EC運営者の皆さん。こんな経験、ありませんか?
「アクセスはある」
「カート投入もある」
「でも、購入完了まで行かない」
いわゆる“カゴ落ち”。
送料や価格の問題はもちろんあります。でも、それだけで片づけると“原因の本丸”を見落とします。
今日は、ユーザーの“心”とECの“構造(フロー)”の間にあるズレを、解決策(案)つきでほどいていきます。
「カートに入れる」=「買う」じゃない。カートは“決意”より“保留箱”

カートに入れた瞬間、ユーザーが「よし、いま決済だ!」と拳を握っているかというと…そればかりじゃない。
多くの人にとってカートは、こんな役割になりやすいです。
- 候補をまとめる(比較の準備)
- いったん保留する(熟考のための避難所)
- 未来の自分に判断を託す(そして未来の自分は忙しい)
つまりカートは、意思決定の終点というより “迷いを一旦しまう箱”。
ユーザーの脳内で立ち上がる“ちょっと待って担当”
カート投入の直後、ユーザーの頭の中で“ちょっと待って担当”が起動します。
- 「これ、本当に自分に合う?」
- 「失敗したらイヤだな…」
- 「他のサイトも見てから決めたい」
- 「サイズ感が想像できない。脳内で着地しない」
この段階でユーザーが欲しいのは、強引な「決済へどうぞ」ではありません。
欲しいのは 「その選択、根拠ありますよ」 という安心材料です。
なぜ離脱が起きる?“効率フロー”がユーザーの指を止める
多くのECは、カートに入れた瞬間にこう言います。
「レジはこちら!」
「購入手続きへ進む(大きいボタン)」
「さぁ次へ!」
でもユーザーの心はまだ“確認モード”。
システムは“購入前提モード”。
この温度差が、購入直前でブレーキを踏ませることがあります。
「立ち止まれる場所」がないと、人は迷子になる
迷っているユーザーに必要なのは、だいたい次のどれかです。
- 追加情報(返品・保証・配送・納期・素材・サイズ感)
- 比較の余白(似た商品の違い、選び方のヒント)
- 疑問の出口(FAQ、レビュー、チャット、問い合わせ導線)
でもカートがただの“通路”になっていると、ユーザーはこうなります。
「確認したい…戻るしかない」
→ 戻る
→ 迷子
→ 気づけば離脱
→ そして運営側の心が静かに折れる(目の前で「ちょっと待った~~!」と言えたらいいのに)
ちなみに、チェックアウト離脱の理由として「追加コスト」「配送」「信頼」「アカウント作成の強制」「手続きの複雑さ」「返品ポリシー」などが上位に挙がるのは各種調査※1でもよく知られています。
ここは心理の話というより、ちゃんと“起こりがちな現象”です。
「迷ってもいい」を設計する。GMOクラウドECのアプローチ
じゃあ、どうするのか。
答えはシンプルです。
“迷っていい導線”を、購入フローの中に用意する。
カートを“急かし通路”ではなく、“確認できる控室”にする。ここで効いてくるのが、GMOクラウドECが掲げる ヘッドレスコマースという考え方です。
1. ヘッドレスコマースで「安心」を“体験として”設計できる
ヘッドレスコマースは、ざっくり言うと
- フロントエンド(見た目・体験)
- バックエンド(受注・在庫・会員・決済など)
を分けて、APIなどで連携しながら 体験側を柔軟に作れる構造です。
従来型の仕組みだと、カートやチェックアウトの体験が“用意された型”に寄りやすく、確認の仕掛けを入れたいときに制約が出ることがあります。
ヘッドレスコマースなら、たとえばカートの中にこういう“納得材料”を自然に置けます。
- よくある質問(送料・返品・納期)
- レビュー(迷いポイントに刺さるものを見せる)
- スタッフコメント(サイズ感/使い方/注意点)
- 保証やサポートの説明(短く、強く、わかりやすく)
ユーザーが欲しいのは「買って」ではなく「納得して」。
カートの役割を“決済の入口”から “納得の拠点”へ変えるだけで、購入ボタンの押され方が変わります。
2. 「今日はやめる」を、次につなげる。離脱を“無”にしない
迷った末に「今日は買わない」。あります。人間だもの。
でも優れたECは、それを“消滅”にしません。
次の接点につなげます。
ここでポイントになるのが、外部ツール連携の設計です。
GMOクラウドECは外部サービス連携を想定したWeb API提供を案内しており、要件に合わせてCRM/MA/アプリなどと連携して「離脱後のフォロー」を組み立てやすい考え方になっています(※実装や接続方法は案件要件で変わります)。
具体的にはこんな施策が現実的です。
- 迷いの原因を解消するFAQや選び方記事を届ける
- 再入荷や在庫僅少など、意思決定の材料を通知する
- カート投入商品を含んだリマインドを適切なタイミングで送る
なお、カゴ落ちメールのような機能はmakeshopのカートシステムで標準機能として利用できるMakeRepeater※2で実現できます。GMOクラウドECの場合は“同じことを標準でポン付け”というより、連携や設計で同等の体験を作る方向がおすすめです。
3. OMOで“確認の選択肢”を増やす。人は現物に強い
「実物を見たい」「触ってから決めたい」「サイズが不安」
この不安は強い。強すぎる。ラスボス枠です。
ここには OMO(Online Merges with Offline) の発想が効果的です。
- ECで検討 → 店舗で取り置き/受け取り
- 店舗で確認 → 納得して購入
- オンライン/オフラインで在庫や会員情報がつながる
こうした体験は、店舗側・在庫側・基幹側との連携設計が必要になりますが、ヘッドレスコマースの発想である“体験を先に描いて、必要な連携を組む”アプローチと相性がいい。
ユーザーの本音はけっこう単純で、
「確認できるなら、買える」
だったりするんですよね。
カートは“ゴール”じゃなく“対話の入口”

「カートに入れた」はゴールではなく、ユーザーとの対話のスタート地点かもしれません。
売り手の都合で「早く買って」に寄ると、ユーザーは身構えます。
でも「迷っても大丈夫」にできると、ユーザーは前に進めます。
余白を設計したECは、CVRも伸びるし、ブランドも愛されやすい。
GMOクラウドECなら、ヘッドレスコマースという柔軟な考え方を軸に、
人間味のある“納得の購入体験”を組み立てられます。
システムに人が合わせるのではなく、
人の心にシステムを合わせる。
そんなECの作り方、一緒に見直してみませんか。
参考URL
※1 チェックアウト離脱理由の代表例
※2 MakeRepeater
※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト



