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2026.02.10

カートに入れたけど買わない|その心理は?

カートに入れたけど買わない|その心理は?

さて、EC運営者の皆さん。こんな経験、ありませんか?

「アクセスはある」
「カート投入もある」
「でも、購入完了まで行かない」

いわゆる“カゴ落ち”。
送料や価格の問題はもちろんあります。でも、それだけで片づけると“原因の本丸”を見落とします。

今日は、ユーザーの“心”とECの“構造(フロー)”の間にあるズレを、解決策(案)つきでほどいていきます。

「カートに入れる」=「買う」じゃない。カートは“決意”より“保留箱”

カートに入れた瞬間、ユーザーが「よし、いま決済だ!」と拳を握っているかというと…そればかりじゃない。

多くの人にとってカートは、こんな役割になりやすいです。

  • 候補をまとめる(比較の準備)
  • いったん保留する(熟考のための避難所)
  • 未来の自分に判断を託す(そして未来の自分は忙しい)

つまりカートは、意思決定の終点というより “迷いを一旦しまう箱”

ユーザーの脳内で立ち上がる“ちょっと待って担当”

カート投入の直後、ユーザーの頭の中で“ちょっと待って担当”が起動します。

  • 「これ、本当に自分に合う?」
  • 「失敗したらイヤだな…」
  • 「他のサイトも見てから決めたい」
  • 「サイズ感が想像できない。脳内で着地しない」

この段階でユーザーが欲しいのは、強引な「決済へどうぞ」ではありません。
欲しいのは 「その選択、根拠ありますよ」 という安心材料です。

なぜ離脱が起きる?“効率フロー”がユーザーの指を止める

多くのECは、カートに入れた瞬間にこう言います。

「レジはこちら!」
「購入手続きへ進む(大きいボタン)」
「さぁ次へ!」

でもユーザーの心はまだ“確認モード”。
システムは“購入前提モード”。

この温度差が、購入直前でブレーキを踏ませることがあります。

「立ち止まれる場所」がないと、人は迷子になる

迷っているユーザーに必要なのは、だいたい次のどれかです。

  • 追加情報(返品・保証・配送・納期・素材・サイズ感)
  • 比較の余白(似た商品の違い、選び方のヒント)
  • 疑問の出口(FAQ、レビュー、チャット、問い合わせ導線)

でもカートがただの“通路”になっていると、ユーザーはこうなります。

「確認したい…戻るしかない」
→ 戻る
→ 迷子
→ 気づけば離脱
→ そして運営側の心が静かに折れる(目の前で「ちょっと待った~~!」と言えたらいいのに)

ちなみに、チェックアウト離脱の理由として「追加コスト」「配送」「信頼」「アカウント作成の強制」「手続きの複雑さ」「返品ポリシー」などが上位に挙がるのは各種調査※1でもよく知られています。
ここは心理の話というより、ちゃんと“起こりがちな現象”です。

「迷ってもいい」を設計する。GMOクラウドECのアプローチ

じゃあ、どうするのか。

答えはシンプルです。

“迷っていい導線”を、購入フローの中に用意する。
カートを“急かし通路”ではなく、“確認できる控室”にする。ここで効いてくるのが、GMOクラウドECが掲げる ヘッドレスコマースという考え方です。

1. ヘッドレスコマースで「安心」を“体験として”設計できる

ヘッドレスコマースは、ざっくり言うと

  • フロントエンド(見た目・体験)
  • バックエンド(受注・在庫・会員・決済など)

を分けて、APIなどで連携しながら 体験側を柔軟に作れる構造です。

従来型の仕組みだと、カートやチェックアウトの体験が“用意された型”に寄りやすく、確認の仕掛けを入れたいときに制約が出ることがあります。

ヘッドレスコマースなら、たとえばカートの中にこういう“納得材料”を自然に置けます。

  • よくある質問(送料・返品・納期)
  • レビュー(迷いポイントに刺さるものを見せる)
  • スタッフコメント(サイズ感/使い方/注意点)
  • 保証やサポートの説明(短く、強く、わかりやすく)

ユーザーが欲しいのは「買って」ではなく「納得して」。
カートの役割を“決済の入口”から “納得の拠点”へ変えるだけで、購入ボタンの押され方が変わります。

2. 「今日はやめる」を、次につなげる。離脱を“無”にしない

迷った末に「今日は買わない」。あります。人間だもの。

でも優れたECは、それを“消滅”にしません。
次の接点につなげます。

ここでポイントになるのが、外部ツール連携の設計です。
GMOクラウドECは外部サービス連携を想定したWeb API提供を案内しており、要件に合わせてCRM/MA/アプリなどと連携して「離脱後のフォロー」を組み立てやすい考え方になっています(※実装や接続方法は案件要件で変わります)。

具体的にはこんな施策が現実的です。

  • 迷いの原因を解消するFAQや選び方記事を届ける
  • 再入荷や在庫僅少など、意思決定の材料を通知する
  • カート投入商品を含んだリマインドを適切なタイミングで送る

なお、カゴ落ちメールのような機能はmakeshopのカートシステムで標準機能として利用できるMakeRepeater※2で実現できます。GMOクラウドECの場合は“同じことを標準でポン付け”というより、連携や設計で同等の体験を作る方向がおすすめです。

3. OMOで“確認の選択肢”を増やす。人は現物に強い

「実物を見たい」「触ってから決めたい」「サイズが不安」
この不安は強い。強すぎる。ラスボス枠です。

ここには OMO(Online Merges with Offline) の発想が効果的です。

  • ECで検討 → 店舗で取り置き/受け取り
  • 店舗で確認 → 納得して購入
  • オンライン/オフラインで在庫や会員情報がつながる

こうした体験は、店舗側・在庫側・基幹側との連携設計が必要になりますが、ヘッドレスコマースの発想である“体験を先に描いて、必要な連携を組む”アプローチと相性がいい。

ユーザーの本音はけっこう単純で、

「確認できるなら、買える」
だったりするんですよね。

カートは“ゴール”じゃなく“対話の入口”

「カートに入れた」はゴールではなく、ユーザーとの対話のスタート地点かもしれません。

売り手の都合で「早く買って」に寄ると、ユーザーは身構えます。
でも「迷っても大丈夫」にできると、ユーザーは前に進めます。

余白を設計したECは、CVRも伸びるし、ブランドも愛されやすい。

GMOクラウドECなら、ヘッドレスコマースという柔軟な考え方を軸に、
人間味のある“納得の購入体験”を組み立てられます。

システムに人が合わせるのではなく、
人の心にシステムを合わせる。

そんなECの作り方、一緒に見直してみませんか。

参考URL
※1 チェックアウト離脱理由の代表例
※2 MakeRepeater

※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト

この記事の著者

浦川 航平

浦川 航平 URAKAWA Kohei

株式会社 もずくとおはぎ 代表取締役 CEO

長崎県佐世保市出身。 経営者と芸術家。ふたつの顔を持つ男。

家具・プロダクトデザイナーから通販会社のダイレクトマーケッターを経て2012年にウェブ業界へ足を踏み入れ、2023年3月に独立。経営者の道へ。

「右脳」と「左脳」を自由に行き来する独自のスタイルで、戦略的なプロデュースと緻密なマネジメント、そして人の懐にスッと入る柔軟な人柄を武器に、数々のクライアントの本質的課題に切り込み、解決へと導いてきた。

2025年6月、「GMOクラウドEC」エバンジェリストに就任。
GMOメイクショップ株式会社との連携を通じて、EC領域のさらなる可能性を追求している。

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