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2025.12.17

「便利」と「また買いたい」の違いとは?CXを分けるたった1つのポイント

「便利」と「また買いたい」の違いとは?CXを分けるたった1つのポイント

機能は増えたのに、心は動いているか?

ECの相談を受けていると、よくこんな声を聞きます。

「検索もしやすくしたし、決済も増やしたし、配送も早くしたんです。
なのに、リピート率があんまり変わらなくて……」

冷蔵庫をパンパンにしても、
「今日食べたいものがない」と言われるあの感じに、ちょっと似ています。

機能という “食材” は増えているのに、
メニュー=体験のストーリー として組み立てられていない。

この記事で伝えたい「たった1つのポイント」は、ここです。

CXを分けるのは、機能の量ではなく、体験が“点”で終わるか、“線”になっているか。

  • 「便利だな」で終わるEC
  • 「次もここでいいな」と、また選ばれるEC

この差を、
CX(顧客体験)というレンズで見直していきます。

「便利」と「また買いたい」の違い

「便利なEC」は“親切な売店”レベルで止まりがち

多くのECサイトは、まずこんな改善からスタートします。

  • 絞り込み検索が増えた
  • 決済手段が増えた(3Dセキュアにも対応)
  • 配送状況がちゃんと追える
  • カート周りのUIが分かりやすくなった

どれも大事。
ここがガタガタだと、そもそも戦えないので、
「買えるサイト」としての最低ラインです。

ただ、このレイヤーだけだと、
駅ナカの 「たまたま見つけた、便利な売店」 ポジションから抜け出せません。

  • たまたま見つけて
  • たまたま買って
  • 次も「たまたま」じゃないと選ばれない

この状態だと、リピーター獲得やロイヤルティプログラム、
レコメンド、ダイナミックプライシングなどを入れても、
“点で便利” なだけで終わってしまいます。

「また買いたいEC」は、“物語”として覚えられている

一方で、「また買いたい」と感じるECは、
お客様の体験が “物語”として頭に残る構造 になっています。

  • SNSやコンテンツでブランドを知る
  • ブランドサイトで世界観や使い方をイメージする
  • スムーズにECで商品を選ぶ(レコメンドも自然に効いている)
  • 購入後、メール/LINE/自社アプリの通知で「いいタイミング」のフォローが来る
  • 会員ランクやロイヤルティプログラムで、「自分はここで歓迎されている」と感じる

1つ1つは同じような施策でも、

バラバラの点として存在しているのか
1本の線としてつながっているのか

ここが、「便利」と「また買いたい」を分ける境目です。

分断が起きやすい3つのシーン

体験が“線”になりきれず、よく分断するポイントはだいたい決まっています。

① 見つけるシーン
  • 検索結果から飛んだ先が、ブランドサイトなのかECなのか分かりづらい
  • ネットスーパーやモールから来ると、「そのブランドの全体像」が見えない
  • スマホで見ると、目的の商品までの道のりがやたら長い

ここで迷子になると、
ブラウザの「戻る」ボタンが最強の離脱導線になります。

② 選ぶシーン
  • レコメンドが“自分ごと”に見えず、「とりあえず関連商品を並べました」感が強い
  • ダイナミックプライシングは導入したけど、「なぜこの値段?」が伝わっていない
  • 比較に必要な情報(価格・スペック・在庫・レビュー・配送条件)が散らばっている

結果、「なんかよく分からないから、いつものモールで買うか」に流れやすくなります。

③ 続けるシーン
  • 実店舗とECで、会員情報・ポイント・ロイヤルティプログラムが別物
  • メール・LINE・アプリ・店頭POP、それぞれ伝えていることがバラバラ
  • AIエージェントやチャットでの相談履歴が、その後の体験に反映されない

お客様の側からすると、

「毎回、“初めまして” から始まる関係」

になってしまい、リピーターにはなりづらい。

事例:ティファール公式サイトに見る「線でつなぐCX」

ブランドサイトとECが分かれていた頃の課題

フランス発の調理器具・小型家電ブランド「ティファール」を展開する
株式会社グループセブ ジャパンでは、かつて

  • ブランドサイト(製品情報・レシピ・ニュース)
  • 公式オンラインストア(購入)

を別々に運営していました。

その結果、

  • トラフィックが分散し、SEOの評価も二つに割れてしまう
  • 更新・運営が二重管理で非効率
  • SNSから流入してきたお客様の導線が、「情報を見る場所」と「買う場所」で分断されている

といった課題が生まれていました。

まさに、便利な点がバラバラに浮いている状態だったわけです。

「ティファール公式サイト」として一本化

そこで同社が選んだのが、

ブランドサイトとECを統合し、「ティファール公式サイト」として一本化する

というアプローチです。

新しい公式サイトでは、

  • 3,000件以上のレシピ
  • 製品情報・使い方・FAQ
  • 最新ニュースやキャンペーン情報
  • そして、そのまま購入できるEC機能

といったコンテンツが 1つのサイトに集約されています。

お客様は、

  1. レシピやコンテンツで「こう使いたいな」とイメージする
  2. そのまま、必要な調理器具や家電を選んで購入できる

という、“知る → 欲しくなる → 買う” までのストーリーを1本の線でたどれるCXになりました。

日本市場に最適化されたCX設計

さらに、ティファール公式サイトは

  • 日本の住所・郵便番号・送料体系などの商習慣に合わせた設計(ローカライズ)
  • 将来的なOMOや会員情報連携を見据えたデータ活用の下地づくり

といった“裏側”も含めて、日本のユーザーに最適化されたCXを重視しています。

ここで効いているのもやはり、

「点で増やすのではなく、線でつなげる」
= 体験をバラバラにしない

という考え方です。

GMOクラウドECで「線になるCX」をつくる

ティファールの事例の裏側には、
国産のヘッドレスECパッケージ「GMOクラウドEC」 があります。

ここからは、少し“裏側の配線”の話です。

フロントは自由、バックは一本の“幹線”に

ヘッドレスコマースをざっくり一言でいうと、

「見た目は好きに変えられるけど、
裏側の心臓と血管は1つにまとめておけるECの仕組み」

です。

  • ブランドごとにUIや世界観を変えたい
  • BtoC、BtoB、ネットスーパー…売り方が複数ある
  • でも、在庫や会員情報、受注・決済の“基礎体力”はまとめて管理したい

こんなとき、GMOクラウドECのような
ヘッドレスなECパッケージ+API連携 は相性がいいです。

フロントは自由にデザインしながら、
バックエンドは1つの「幹線道路」として整えておけるイメージですね。

API連携は、CXの「配管工」

「API連携」という言葉は少し堅いですが、
CXの観点で見ると “配管工” のような存在です。

  • 基幹システム
  • MAツール
  • レコメンドエンジン
  • ロイヤルティプログラム
  • 外部決済
  • AIエージェントやチャットツール

これらがバラバラに存在しているだけだと、
「部屋ごとに蛇口があるのに、どれも水が出ない家」みたいな状態になります。

GMOクラウドECは、この配管を

  • 1つの顧客ID
  • 1つの会員情報
  • 1つの購買履歴

にまとめて扱える構成を取りやすい設計になっているので、

  • ECでの購入
  • アプリでのスタンプ
  • 実店舗での来店履歴

などを同じ“線”の上で扱えるようになります。

ロイヤルティプログラムやレコメンド、ダイナミックプライシングも、
ここまでつながって初めて 「CXとしての効果」を発揮します。

セキュリティと運用も“空気のようなCX”

CXは「見た目」だけではなく、
「何も起きない安心感」も含めて体験です。

  • 決済で変なエラーが出ない(3Dセキュア含むセキュリティ)
  • セールやキャンペーンでアクセスが集中しても、サイトが落ちない
  • 長く運用しても、古くならず、ちゃんとアップデートされていく

GMOクラウドECは、

  • 自動アップデートされるEC基盤とセキュリティ対策
  • インフラに強いGMOインターネットグループのバックボーン
  • 365日のサポート

といった“空気のような安心感”も込みで、
裏側からCXを支える国産ECパッケージです。

便利を増やす前に、「線」でつなげる

ここまでを、もう一度シンプルにまとめます。

  • 「便利」と「また買いたい」を分けるたった1つのポイントは、
    体験が“点”でバラバラか、“線”でつながっているか。
  • 検索・閲覧・購入・フォロー・再購入。
    それぞれを個別最適するだけでは、リピーターは増えにくい。
  • ティファール公式サイトのように、「ブランドサイト×EC」を統合し、
    日本市場にローカライズされたCXを設計することで、体験は一気に“線”になる。
  • その裏側を支える基盤として、
    ヘッドレスコマース+API連携が得意な GMOクラウドEC は、
    「点在する接点を1本のCXに束ねる」役割を担える。

ここからやるべきことは、いきなり大掛かりな刷新ではなくて、

  1. 自社の「見つける/選ぶ/続ける」を紙に書き出してみる
  2. ブランドサイト、EC、アプリ、SNS、実店舗のどこで“体験が途切れているか”に丸をつける
  3. 「この線をどうつなげ直すか?」という視点で、EC構築や再構築の優先順位を決める

この3ステップからで十分です。

「もっと機能を足す」から
「お客様の体験を、1本の線にそろえる」へ。

その発想に切り替えた瞬間、
CXもリピーター戦略も、かなり違って見えてきます。

GMOクラウドECは、その“点を線につなぐところ”から伴走できる土台です。
「ちょっと話を聞いてみたいな」と思ったタイミングで、気軽に声をかけてください。
まだモヤモヤしている段階の相談でも歓迎です。一緒に、自社らしいCXの形をスケッチしていきましょう。


※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト

この記事の著者

浦川 航平

浦川 航平 URAKAWA Kohei

株式会社 もずくとおはぎ 代表取締役 CEO

長崎県佐世保市出身。 経営者と芸術家。ふたつの顔を持つ男。

家具・プロダクトデザイナーから通販会社のダイレクトマーケッターを経て2012年にウェブ業界へ足を踏み入れ、2023年3月に独立。経営者の道へ。

「右脳」と「左脳」を自由に行き来する独自のスタイルで、戦略的なプロデュースと緻密なマネジメント、そして人の懐にスッと入る柔軟な人柄を武器に、数々のクライアントの本質的課題に切り込み、解決へと導いてきた。

2025年6月、「GMOクラウドEC」エバンジェリストに就任。
GMOメイクショップ株式会社との連携を通じて、EC領域のさらなる可能性を追求している。

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