海外製ECでは難しい？国産ヘッドレスで解決できる課題

IT/Web

浦川航平

「最新なのに、なんか合わない」海外製ECのジレンマ

ヘッドレスコマース。
名前はちょっと仰々しいけど、ざっくり言えば「フロント（見た目）」と「バックエンド（機能）」を切り離して、
自由にECサイトを作れる構築スタイルのことです。

海外ではすでに主流で、ShopifyやBigCommerceなどが有名どころ。
“世界標準のEC”と聞くと、なんとなく「これを導入すればうちも最先端だ！」と思ってしまいがちです。
けれど、いざ日本企業が導入してみると——

「なんか、思ったより使いにくいぞ？」
「アップデートがあるたびに誰かが徹夜してる気がする…」

そんな声が聞こえてくるんです。
理由はシンプル。海外製は“世界基準”ではあるけれど、“日本基準”ではないから。

では、何がそんなに違うのか？
そして“国産ヘッドレス”ならどう変わるのか？
順を追って見ていきましょう。

海外製ECが抱える3つの壁

1. 税制・商習慣の違いが、じわじわ効いてくる

海外製ECは万能そうに見えますが、実際には「日本仕様」の壁が立ちはだかります。

たとえば、軽減税率やインボイス制度。
これ、日本の事業者にとっては当たり前の話なんですが、
海外サービスからすれば「何それ、美味しいの？」レベル。
結果、法改正のたびに設定をいじり、スクリプトを直し、地味に時間を食う。

さらに、代引き・後払い・ポイント文化などの日本独特な商習慣にも非対応。
結局あとから外部アプリを足して、運用がごちゃごちゃになる——。
導入当初はスマートに見えたのに、気づけば手間が倍増しているパターンです。

2. サポートが遠い。時差がある。気持ちもすれ違う。

ECサイトは24時間営業の“デジタル店舗”。
夜中でもトラブルは遠慮なくやってきます。

でも、海外製ECのサポートは基本的に英語＆時差つき。
「問い合わせメールを送ったけど、返事が来たのは翌日」なんてことも。
セール期間中だったら、正直ちょっと冷や汗ですよね。

しかも、日本企業特有の“稟議”や“承認フロー”を理解してもらえず、
「それは仕様外です」で一蹴されることもしばしば。
最終的に、担当者が板挟みになって疲弊してしまう。
サポートって、近さも品質のうちなんです。

3. せっかくDXしたのに、なぜか“手作業”が増える

「システム導入したのに、出荷指示はまだExcel」
——これ、笑い話じゃなく本当によくある話。

海外製ECは欧米の物流や決済の仕組みをベースに作られているため、
日本の配送業者や会計システムとの相性が悪いことが多いんです。

API連携できるにはできるけど、細かい部分で齟齬が出る。
結果、CSVを手でアップロードしたり、エラー処理を目視で確認したり…。
デジタル化したはずなのに、アナログ労働が増えるという皮肉な状況。

国産ヘッドレスなら、ちゃんと噛み合う

日本企業の“クセ”を理解したエンタープライズ対応

GMOクラウドECは、日本企業のために作られた国産ヘッドレスプラットフォーム。
商習慣・税制・セキュリティ。全部わかってるチームが、最初から伴走します。

「請求書発行を取引先ごとに変えたい」
「営業部とECのデータを同期させたい」
——そういった“現場のリアル”を汲み取ってシステム設計できるのが、国産の強みです。

つまり、テクノロジーが現場に合わせてくれる。
この安心感、海外製ではなかなか得られません。

1. 税制DX × 商習慣DX × 住所DX

GMOクラウドECは、海外製がつまずいた部分を徹底的に解決します。

まず、軽減税率・インボイス制度といった法改正にもスピーディに対応。
SaaSだから国内開発チームが常時アップデートしてくれるので、
企業側が慌てて設定変更する必要はありません。

次に、代引き・後払い・地域配送業者とのAPI連携など、
日本ならではの商習慣にも標準対応。
海外製でよくある“あとづけ地獄”から解放されます。

さらに注目は、日本郵便の「デジタルアドレス※」対応。
住所を7桁の英数字で入力するだけで、正確な住所を自動呼び出し。
もう「丁目？番地？」「マンション名どこだっけ？」なんて悩む必要なし。
この仕組みは、顧客体験を滑らかにし、配送ミスを減らすだけでなく、
再配送や確認業務といった社会的コストの削減にもつながります。
言ってみれば、住所入力という小さな手間から、ECの未来をアップデートする取り組みです。