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2025.07.29

“考えぬいた感覚”が、ロゴをつくる。

“考えぬいた感覚”が、ロゴをつくる。

感覚だけに頼らない理由

ロゴのデザインには、「センス」や「直感」が大事だと思われがちです。
たしかに、第一印象の美しさや、感覚的なバランスの良さは欠かせません。
でも、感覚だけに頼ってしまうと、あとから「なぜこの形なのか」を語れなくなる。

線の太さや角度、文字の配置や余白のとり方──
それらひとつひとつに意味を持たせなければ、形はただの印象に留まってしまいます。

伝わるロゴには、必ず考え尽くされた設計があると言えるでしょう。

偶然ではなく、必然の美しさへ

印象に残るロゴは、見たときに「整っている」と感じられるものが多いです。
それは偶然ではなく、裏側にある“見えないルール”が、静かに機能しているから。

たとえば、私はロゴ制作に「黄金比(1:1.618…)」をよく用います。
自然界や建築、美術にも見られるこの比率は、人が本能的に「美しい」と感じるバランスです。

円や四角、文字の位置関係などを黄金比で設計することで、目にした瞬間に違和感なく伝わり、印象がすっと残る。
そうした美しさは、仕組まれたものだと考えています。

設計されたロゴは、長く使われる

ロゴは、長く使われることを前提に設計するもの。
数年後に古く見えたり、別の媒体で使ったときにバランスが崩れてしまっては、意味がありません。

たとえば、「線の太さは〇〇px」「角の丸みは直径の20%」「余白は高さの1.5倍」など、数値としてルールがあることで、誰が扱っても形がブレず、信頼を積み重ねていける。

こうした“設計としての根拠”があることで、ロゴの造形には「耐久性」が宿ります。

「かたち」には、理由がある

ひと目で見たロゴの印象が、なぜかずっと残っている。
そんな感覚をつくりたいんです。

ただ“美しい”だけでは、印象には残りません。
「いいな」と感じたその一瞬の裏側に、どれだけの意図と構造があるか。
考え抜かれた造形は、見る人の記憶に静かに残っていきます。

その一瞬の印象を、理由あるものにするために、「考え抜かれた感覚」を込めることが重要ですね。

ロゴ制作に関するお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください!

この記事の著者

原 暢平

原 暢平 HARA Yohei

株式会社 もずくとおはぎ CCO

落ち着いた物腰と柔らかな佇まいの中に、青い炎のような熱を秘めている。

妥協を一切許さない彼のスタンスは、細部にまで理由を宿したデザインを紡ぎ出すため。
その設計へ一貫して注がれる美意識は、まさに職人技。

どこまでも貪欲に高みを目指し、進化していく自分を楽しみながらクリエイティブと向き合っている。

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