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2026.01.23

人間らしい仕事を守るために、AIとどう付き合う?

人間らしい仕事を守るために、AIとどう付き合う?

2026年は「AI失業元年」?…って言われてるけど、余裕かましている場合じゃないかも

新年早々、イーロン・マスク氏がXでポストした。
それもたった7語で。

「2026 is the year of the Singularity.」
(2026年は、シンギュラリティの年だ)

こういう“短文で世界観を爆破する系”の投稿、ありますよね。
こちらは朝のコーヒーの前に、いきなり未来の最終章を読まされるやつ。もちろん、シンギュラリティがいつ来るかは誰にも断言できません。
でも、この一文が刺さる理由はわりと現実的で、仕事の現場がすでに「変化は予告じゃなく実害」フェーズに入っているからです。
私自身、事あるごとにこれを感じています。

今、何が起きているのか

「AIに仕事を奪われる」——この言葉を耳にする機会が増えています。
そして2026年を「AI失業元年」と呼ぶ表現も出てきていて、たとえばSHIFT AIのイベントでも、その言い回しが使われています。 

デザイナーやクリエイターの現場からも、
「案件が急減した」「単価が維持しにくい」みたいな声は、珍しくなくなってきました。

ただ、本当に厄介なのは“突然の失業”だけじゃないと思っています。
仕事はある。けど、価値(単価)がじわじわ下がる。
いわば、失業なき衰退。椅子はある。でも座面が毎月5mmずつ削れていく。
気づいたら床に座ってる。お尻が痛くなるよ。

AIが仕事に与える影響の実態

AIの影響は、「全部なくなる」みたいな単純な話じゃなくて、矛盾した現象が同時に起きています。

若手が不利になりやすい(入口が狭くなる)

スタンフォード大学のデジタル経済ラボの分析では、生成AIの普及以降、AI曝露が高い職種群で、22〜25歳の若手の雇用が相対的に減少したことが示されています(論文・解説で言及)。ここで嫌なのは、能力の問題じゃなくて、“育つための入口”が狭まること。
経験が欲しいのに、経験枠が減る。
人生がたまにやる「入口だけ難易度SS」モードです。

一方で、“AIを扱える人”を求める求人は増える

LinkedInは、米国でAIリテラシーを要件に含む求人が前年比70%増と発表しています。つまり、「AIで置き換わるタスク」が増えるのと同時に、「AIを使って前に進められる人」への需要も増える。
ここで世界が二層化します。こわい。

企業側は“AIを使う前提”を強めている

Shopifyでは、トビアス・リュトケ氏が社内メモで、AIの活用がベースラインの期待であり、追加の人員・リソースを求める前に「AIではできない理由」を示すよう促したことが報じられています(メモは本人がXで公開)。

そしてマッキンゼーは、デジタル/AIの先進企業がTSRで2〜6倍アウトパフォームしうるという見立てを示しています。

企業がAIに寄るのは自然です。最後に勝つのは“気持ち”じゃなく“損益計算書”。となる企業が多いのかもしれません。つまりAIは「仕事を奪う」だけではなく、働き方そのものを再定義しているのです。(ここ前向きに捉えましょう)

AIに代替されにくい「人間らしい仕事」とは

AIは、作るのが得意です。文章も、画像も、コードも。
でも“作れる”と“使える”は別物で、そこで人間の出番が残るのです。

人間の価値が上がりやすいのは、ざっくり言うとこの3つじゃないかなと思います。

  • 判断:正解が1つじゃない場面で、優先順位と責任を引き受ける
  • 関係:信頼や対話でチームを前に進める
  • 文脈:点を線にして、設計し、編集し、意味をつくる

AIがパーツを作るなら、人間は編集長。
編集長がいないと、「で、これ何をテーマに誰に向けて発刊されてるの?」という謎雑誌が溢れかえることになります。

AIと付き合う3つのアプローチ

1. AIを「同僚」として活用する(ただし放任しない)

Zapierは「社員の97%が日常業務でAIを使っている」と自社記事で述べています。

ここで大事なのは、AIを“放っておかない”こと。
AIは、優秀だけど早とちりする新人の素質がある。
だからこそ、こちらがやることはだいたい決まっていて、

目的 → 指示 → レビュー → 型化この4点セットを回せる人が、静かに強くなっていきます。
(AIを“使ってる”じゃなくて、“運用してる”人)

2. AI活用能力を身につける(抽象ではなく職種の型で)

「AIが使える」はふわっとしすぎです。
2026年の“使える”は、たぶんこういう意味になります。

  • 自分の職種で、何をAIに任せるかが言える
  • どこを自分が最終判断するかが決まっている
  • 出力の品質を、自分の基準で評価できる

つまり、ツールの名前を知ってるより、判断の工程が設計されてるほうが価値になる。

3. 創造性・判断力を磨く(AIの上に立つより、横で鍛える)

AIが強くなるほど、人間は「問い」「優先順位」「捨てる判断」「責任」に戻ってきます。
皮肉だけど、ちょっと燃える構図です。AIは“答えっぽいもの”を出す。
でも「この答えを採用すると、何が起きる?」は、人間が引き受ける。
ここが、人間らしい仕事のど真ん中です。

ハイブリッド労働力の時代をどう生きるか

Gartnerは、2028年までに日々の業務意思決定の少なくとも15%がエージェント型AIで自律的に行われるという予測を示しています。

そしてSalesforceのマーク・ベニオフ氏による、今後は人間だけでなく“デジタルワーカー”も管理する時代になる、という趣旨の発言が報じられています。

ここから先、仕事はこう変わるのではないでしょうか。

実行者 → 目的定義者
作業者 → 編集者
担当者 → 設計者

“手を動かす価値”が消えるというより、“何のために動かすかを決める価値”が上がる
人間の仕事が、だんだん“意思決定の芸”になっていきます。

恐れるのではなく、協働する(でも、ナメない)

AIの進化は止められません。
でも、AIは人間の敵でもありません。
(敵というより、扱い方で味方にも怪物にもなる道具です)

だから、距離感を作って協働する。
避けすぎず、預けすぎず。
“便利だから全部任せる”の前に、必ずこう唱える。

「これは判断がいるやつ?」

判断がいるなら、人間が前に出る。
判断がいらないなら、AIに任せる。
この仕分けができた人から、仕事が少し静かになるはずです(いい意味で)。
2026年、私たちはAIとどう付き合うかを選択する岐路に立っています。
恐れるのではなく、協働する道を選びましょう。
そして、人間らしさはちゃんと磨いていきましょう。礼節ごと。押忍

※参考(本文で参照した主な情報源)
ほぼ英文記事が元ネタですが、AIを使って翻訳してみてください(AI使ってみる)

イーロン・マスク氏の投稿(X)
Stanford Digital Economy Lab
LinkedIn News
SHIFT AI
Shopify(メモ公開)
McKinsey & Company
Zapier
Gartner
Marc Benioff氏の発言

AIに関するお悩み事、愚痴、自慢、お気軽にどうぞ。

この記事の著者

波戸本 奈津

波戸本 奈津 HATOMOTO Natsu

株式会社 もずくとおはぎ COO

まるで呼吸をするかのように繰り出されるきめ細やかな気配りと先回り。
研ぎ澄まされた解読力で瞬時に本質を見抜き、最適な道筋を描き出す。

洗練された所作と、常に「面白い」を携えた感性は、チームに余裕と品格をもたらす。
その存在は羅針盤となり、組織の歩みを確かな成長へと導いている。

2025年6月、生成AIパスポートGoogle Prompting Essentialsを取得
AIへの探究は、彼女の羅針盤をさらに磨き上げ、組織の未来に新しい道筋を照らしている。

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