ECの“気づかれにくい不満”が売上を落とす理由
「なんとなく使いづらい」が、静かに売上を溶かしていく
黙って去られるのが、いちばんダメージが大きい
ECサイトの売上は、
訪問数 × 購入率(CVR)× 客単価。
ここまでは教科書どおりです。
ただ、現場を見ていると、この式にはもうひとつ、やっかいな“裏ボス”がいます。
それが、ユーザーの“なんとなく嫌”。
- なんとなく探しづらい
- なんとなく不安
- なんとなく面倒
この「なんとなく」は、クレームにもならないし、メールも飛んできません。
レビューに☆1がつく前に、無言でタブを閉じられるタイプの不満です。
GMOリサーチの「ネットショッピングに関する実態調査」※1でも、利用者の多くが
- 情報が多すぎてわかりにくい
- 探している商品が見つけにくい
- セキュリティが不安
といった、“もやっとした違和感”を抱えたまま買い物をしています。
それでも9割以上は「ネットショッピング自体は今後も使う」と答えている。
つまり、勝負はもう
「ネットで買うかどうか」ではなく「どのECから買うか」に移っています。
そのときに効いてくるのが、この“なんとなく嫌”です。
広告費を積む前に、まずここを潰せているか。
この差が、じわじわ売上のグラフに出てきます。
ユーザーが抱えている主な不満5選

1. 情報は多いのに、「欲しいものに辿りつけない」
運営側の心の声はだいたいこうです。
「商品数も豊富、説明も書いてる。情報はちゃんと出してるはずなんだけど…?」
一方ユーザーの頭の中は、こうです。
- カテゴリ構成がピンとこない
- 絞り込みや検索が“惜しい”ところでズレている
- ランディングページから商品詳細までの導線が遠い
結果として、
「情報が多いEC」ではなく「迷子になりやすいEC」になってしまう。
情報って、味噌汁の具くらいがちょうどいいんですよね。
全部の具材を全力で入れると、「結局何の味なの?」という鍋になります。調査では、特に女性ユーザーが
「情報が多すぎる」「探しづらい」といったストレスを感じやすいことも分かっています。
商品点数を増やした瞬間から、UX改善をサボっているECは、
静かに“機会損失貯金”をしているようなものです。
2. スマホだと「遅い・小さい・押しづらい」
今、ネットショッピングの主戦場はほぼスマホです。
ソファでゴロゴロしながら、ベッドでウトウトしながら、電車でボーッとしながら。
そこで登場するのが、この3コンボ。
- 読み込みが遅い
- ボタンが小さくて押しづらい
- メニューやカートが画面を占領して迷子になる
このどれか1つでも発動すると、
ユーザーの親指はほぼノールックで「戻る」を押します。
Googleの調査※2では、
「モバイルで読み込みに3秒以上かかるページは、半分以上のユーザーが離脱する」
とも言われています。「ちょっと重いけど、まあいいか」は、
ECの世界ではほぼ発動しません。
“ちょっと重い”は、“今日はここじゃなくていいや”とほぼ同義です。
3. 送料・条件が、ゴール直前まで見えない
ユーザーの動きを巻き戻してみます。
- 商品をカートに入れる
- 住所を入力する
- 支払い方法を選ぶ
- 最後の確認画面で、想定外の送料・手数料が登場
この瞬間に出てくるのが、
「え…そんなにかかるなら、今じゃなくていいか」
という冷静な判断です。
ネットショッピング非利用者の理由としても、
「配達料金などお金がかかる」という声は上位に入っています。
送料が悪いのではなく、
「いつ・どこで・いくらかかるのか」が遅れて出てくる設計が、ユーザーの信頼を削っている。
レストランで会計のときに、
誰も聞いてない「サービス料10%」が静かに乗ってくるあの感じです。
払うかどうかの前に、ちょっとテンションが下がりますよね。
4. 決済まわりが、「なんとなく怖い・なんとなく面倒」
ネットショッピングを使わない理由のトップは、
- 現物を見てから買いたい
- セキュリティが不安
この2つです。
実際に使っている人ですら、
- カード番号を入れるのがなんとなく怖い
- 3Dセキュアなど追加認証でエラーになって心が折れる
- 自分の好きな決済方法が選べない
こういうところで、カゴの中身を置いて帰ってしまいます。
せっかくここまで走ってきたのに、
最後のハードルだけ急に高さ110cmになる100m走みたいな状態です。決済は、CVRに直結する“ラストワンマイルのUX”。
ここを「なんとなく怖い・なんとなく面倒」の状態で放置していると、
広告費で連れてきたユーザーを、自分で手放していることになります。
5. 「自分のための提案」になっていない
ポイントもクーポンもレコメンドも、機能表にはちゃんと並んでいる。
でもユーザーの心の声は、
- 「誰にでも同じこと言ってそう」
- 「このおすすめ、自分向きじゃないな」
になりがちです。
ロイヤルティプログラムもレコメンドも、
“付けたこと”に満足して、“活かしきること”まで設計できていない。
本当は目指したいのは、
「なんとなく、ここと自分は相性がいい」
という感覚なのに、
現状は
「なんとなく、どこでもいい」
側に寄せてしまっている。
ここも、売上をじりじり削る“地味に効くポイント”です。
GMOクラウドECで“不満ポイント”を分解していく
ここからは、“なんとなく嫌”をどう分解して、どこから直していくか。
GMOクラウドECを土台にしたときの打ち手を、ざっくり整理します。

1. 情報設計とAPI連携で、「迷子にならないEC」に
GMOクラウドECは、クラウド型ECパッケージとして、
- 柔軟なカテゴリ・タグ設計
- 高度な検索・絞り込み
- 外部システムとのAPI連携による在庫・価格管理
といった“情報の骨組み”を、ビジネスに合わせて組み替えやすい設計になっています。
「データベース構造の都合でナビを変えられない」
「カテゴリを増やしたいけど、システム改修が大工事になる」
みたいな、“ECあるあるの足かせ”を外しやすいのがポイントです。
これにより、
- 行動データを見てカテゴリや導線を調整する
- ランディングページごとに、ゴールへのルートを引き直す
といったUX改善のPDCAを、ちゃんと“運営の手の届く範囲”に戻せます。
2. モバイル前提の設計で、「3秒待たせない」
GMOクラウドECは、
- 表示速度を意識したテンプレート構造
- 画像やリソースの最適化設計
- レイアウト調整しやすいUIコンポーネント
などを組み合わせて、モバイル前提のEC構築をしやすくしています。
やりたいことはシンプルで、
- 親指で押しやすい
- 迷子になりにくい
- 読み込みでイライラしない
この3つを、ビジネスに合わせてちゃんと作り込める状態をつくること。
さらに、ヘッドレス構成にも対応できるため、
- フロントエンドは自由にデザイン
- バックエンドはGMOクラウドECのEC機能
という分業も可能です。
ネットスーパーやマルチブランドECのような、
“スピードと柔軟性が両方いる案件”にも耐えられる土台といえます。
3. 送料ルールと価格設計で、「条件を先に見せる」
GMOクラウドECでは、
- 一定金額以上で送料無料
- エリア別・商品別の送料設定
- セール・クーポンによる価格調整
といったルールを、管理画面から柔軟に設計できます。
これをきちんと使うと、
- 商品一覧やカート内で「あと〇〇円で送料無料」と先に知らせる
- クーポンやキャンペーン価格を、その場でわかりやすく反映する
といった“事前開示”がしやすくなります。
「最後の画面で金額が跳ね上がる」体験を、設計ごと消してしまえるということです。
さらに、外部システムとのAPI連携やカスタマイズを組み合わせれば、
顧客属性や在庫状況に応じたダイナミックプライシングも視野に入ります。値下げ合戦ではなく、
「この条件なら納得」と言ってもらえる価格設計に寄せていくイメージです。
4. 決済・セキュリティと連携し、「怖くない・面倒じゃない」へ
決済まわりは、GMOクラウドECだけで完結する話ではなく、
GMOグループの決済サービスなどと組み合わせて設計していきます。
- クレジットカード決済
- コンビニ・代引き・後払い など多彩な決済手段
- SSL暗号化通信
- 3Dセキュア(3Dセキュア2.0 / EMV 3-Dセキュア対応決済サービスとの連携)
こうした要素を組み合わせて、
- セキュリティへの不安を減らし
- ターゲットに合った決済手段を揃えて
「怖くない・面倒じゃない決済体験」をつくるのが狙いです。ラストワンマイルでつまずかせないよう、
最初から“走りやすいコース”を一緒に引き直すイメージに近いです。
5. レコメンドとロイヤルティで、「ここ、なんか相性いいよね」と言わせる
GMOクラウドEC本体に加え、
GMOグループや外部サービスとのAPI連携を使うことで、
- 購買履歴にもとづくレコメンド
- 会員ランクやロイヤルティプログラムと連動した特典
- AIエージェントによるチャット接客
といった“育てる系の仕組み”を組み合わせることができます。
例えば、
- ひげ剃りを買った人にシェービングフォームをレコメンド(クロスセル)
- ベーシックな家電を選んだ人に、上位モデルや延長保証を提案(アップセル)
といった施策も、
「誰にでも同じおすすめ」ではなく、
“その人の行動に沿った提案”として出せるようになります。ここまで設計できると、ECサイトは
「たまたま買った場所」から「なんとなくここが落ち着く場所」に変わっていきます。
広告の前に、“小さな違和感”の棚卸しを
ネットショッピングの利用意向は高く、市場自体はまだ伸びていきます。
これから問われるのは、
「どのECサイトで買うか」
「次も同じECサイトで買うか」
という、シンプルだけどシビアな2問です。
そこで効いてくるのが、
- 情報が多すぎて、欲しいものに辿りつけない
- スマホで見ると、遅い・押しづらい
- 送料や条件が、最後までわかりにくい
- 決済がなんとなく怖い・面倒
- 自分向けの提案がなく、ワクワクしない
といった、「気づかれにくい不満」です。
これは、一発勝負の広告やキャンペーンでは片付きません。
UX改善と、柔軟にいじれるシステムで、じわじわ効かせていく領域です。
GMOクラウドECは、その土台として使えます。
- UX改善を回しやすい情報設計
- モバイル前提の表示・構成
- 送料・価格・決済・レコメンド・ロイヤルティを細かく調整できる柔軟さ
- 外部サービスとのAPI連携で、AIエージェントや高度なレコメンド・ダイナミックプライシングも視野に入る拡張性
こうした要素を組み合わせることで、
“なんとなく嫌”を“なんとなくいいね”にひっくり返すEC構築が可能になります。
まずは、いまのECサイトの中にある“違和感リスト”を、
チームで遠慮なく書き出してみてください。
そのうえで、
「これは運営の工夫で解決できるか?」
「それとも、今のシステムの硬さがボトルネックになっていないか?」
を仕分けていく。
後者が多いようなら、
「GMOクラウドECという土台に乗せ替えたら、打ち手の数はいくつ増えるか」を一度イメージしてみてほしいです。土台が変わると、
「やりたいけど難しい」が、「試してみようか」に変わります。
その積み重ねが、売上グラフと、お客様の“なんとなくいいね”の両方を、しっかり押し上げてくれます。
※1参考調査:GMOリサーチ「ネットショッピングに関する実態調査」
※2参考調査:Think with Google「New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed」
※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト



