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2026.10.29

商品が増えるほど売れなくなる?1万点超のECを支える商品情報管理の考え方

商品が増えるほど売れなくなる?1万点超のECを支える商品情報管理の考え方

「この商品、取り扱いはありませんか?」

あります。登録もされています。ただ、お客様がサイトで探すと出てこない。

商品が1万点を超えるECでは、こうした「あるのに見つからない」を放置できません。
新商品を増やしても、売り場にたどり着けなければ、販売の機会は増えないからです。

原因は検索機能とは限りません。商品データが足りないのか。データはあるのに検索で拾えていないのか。見つかっても、違いが分からず選べないのか。
まずはここを分けて考えます。

「見つからない」の中身は一つではない

たとえば、お客様が「綿の白いシャツ」を探しているとします。

商品ページには「コットン100%」と書いてある。でも素材の項目は空欄。色は「ホワイト」「白」「オフ白」が混在している。
この状態では、素材や色で絞り込みたくても、期待どおりに機能しないことがあります。必要なのは検索ツールの交換より、商品情報の整備です。

一方、情報は揃っているのに「綿」で検索すると「コットン」の商品が出てこないなら、検索対象の項目や同義語の設定を確認します。

検索結果には出るものの、似た商品がずらりと並んで違いが分からないなら、商品名や一覧画面で何を見せるかが課題です。
カテゴリを細かく増やすだけでは、お客様の選びやすさは改善しません。

同じ「売れない」でも、直す場所は違います。ここを見極めずに機能を足すと、投資をしても現場の手間だけが残ります。

商品情報は、どこで「正」になるのか

商品点数が増えると、商品名、説明、画像、価格、在庫を一人で管理し続けるのは難しくなります。
自社ECに加えてモールや基幹システムを使っていれば、同じ商品の情報が複数の場所にあります。

たとえば価格を基幹システムで変え、自社ECにも反映した。でもモールへの更新は担当者の手作業だった。
この運用なら、更新漏れが起きる余地があります。「気をつけよう」だけでは、商品が増えるほど苦しくなるでしょう。

最初に確認したいのは、情報ごとの更新元と反映先です。価格はどこで決まり、在庫はどこで更新されるのか。
商品名や説明は誰が承認するのか。変更が売り場に届くまで、どこに手作業があるのか。

色やサイズがある商品では、商品ページで見せる単位と、色・サイズごとの在庫を管理する単位も区別して考えます。商品ページに「在庫あり」と表示されていても、お客様が選んだサイズは欠品中かもしれません。
管理上は正しくても、売り場でどう伝わるかまで確認が必要です。

商品情報管理とは、きれいな商品台帳を作ることだけではありません。
変更が起きたとき、正しい情報を必要な売り場へ届ける運用まで含みます。

1万点を一度に直さない

ここまで読むと、大がかりなシステム刷新が必要に思えるかもしれません。
まずは範囲を絞ったほうが、問題の場所を特定しやすくなります。

売れ筋商品や、お客様から「見つからない」と問い合わせがあった商品群を選ぶ。実際に使われた検索語で探す。
検索結果、一覧画面、商品ページ、在庫表示まで順に確認する。

商品データが欠けているなら入力ルールを直す。情報は揃っているのに検索できないなら検索設定を見直す。
価格や在庫が食い違うなら、更新元から売り場までの流れを追う。
直す場所が分かってから、必要な仕組みを選べばいいのです。

直すのは運用か、連携か、EC基盤か

担当者によって色名や素材の登録方法が違うなら、先に入力ルールを揃える。商品情報を管理する仕組みを導入しても、何をどう登録するかが決まっていなければ、データは整いません。

情報は揃っているのに、自社ECやモールへの反映を毎回手作業で行っているなら、管理する場所と各売り場の連携を考える段階です。

そして、必要な情報を持っていても、現行ECでは検索対象にできない、比較しやすく表示できない、外部システムとの連携に制約がある。
この場合はEC基盤の見直しも選択肢に入ります。

GMOクラウドECは、外部システムとの連携や、売り場の画面を柔軟に設計できることを特徴としています。
ただし、それだけで商品情報の入力ルールが整うわけではありません。
私が基盤選定で重視するのは、製品名より先に「どの情報を、どこから、どの売り場へ届けたいのか」を明らかにすることです。
現行の仕組みで実現できるのか。難しければ、新しい基盤に何を求めるのか。そこまで整理してから、製品を比べます。

商品を増やす判断には、たいてい理由があります。売れ筋の追加も、新しい需要への対応も大切です。
だからこそ、その商品が売り場でどう扱われるかまで設計したい。

1万点を支えるのは、1万点分の登録作業ではありません。
「どこで情報が決まり、どうすればお客様に届くか」を迷わず追えること。
商品数が増えたときほど、その設計の差が売り場に表れます。

※参照
【セミナーレポート】PIM×DAM×EC連携が変える、売れる組織の作り方

※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト

この記事の著者

浦川 航平

浦川 航平 URAKAWA Kohei

株式会社 もずくとおはぎ 代表取締役 CEO

長崎県佐世保市出身。 経営者と芸術家。ふたつの顔を持つ男。

家具・プロダクトデザイナーから通販会社のダイレクトマーケッターを経て2012年にウェブ業界へ足を踏み入れ、2023年3月に独立。経営者の道へ。

「右脳」と「左脳」を自由に行き来する独自のスタイルで、戦略的なプロデュースと緻密なマネジメント、そして人の懐にスッと入る柔軟な人柄を武器に、数々のクライアントの本質的課題に切り込み、解決へと導いてきた。

2025年6月、「GMOクラウドEC」エバンジェリストに就任。
GMOメイクショップ株式会社との連携を通じて、EC領域のさらなる可能性を追求している。

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