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2025.07.25

そのロゴデザイン、語れますか?

そのロゴデザイン、語れますか?

「ロゴって、そんなに必要なんですか?」

時々、そんなふうに聞かれることがあります。
たしかに、名前があれば伝わるし、なくてもサービスは動きます。

しかし、ロゴは、名刺に、Webに、パッケージなど、あらゆる場面で、何度も何度も人の目に触れて、
そのたびに、見る人の心に残り、時には無意識のうちに信頼や印象を形づくる存在です。

そういう役割を持ったロゴは絶対必要と言えます。

視覚で語るための準備

私がロゴをつくるとき、最初に考えるのは「どう見せるか」でも、どんな形が合うかでもありません。
まず、「どんな意味を持たせたいか」を掘り下げます。

それは機能や特徴ではなく、どんな印象で受け取られるか、という視点から捉えています。
「信頼感」「親しみやすさ」「洗練された雰囲気」「知的さ」「遊び心」など──
ロゴに込めたい印象を、まだ言葉になりきらない感覚のまますくい上げて、その感覚を足がかりに、方向性を見つけていきます。

感情を設計する「かたち」

ロゴは、情報を整理するだけでなく、
伝えたい感情や印象を、意味のある形に変換しながら設計していく作業だと思っています。

たとえば「やさしさ」というキーワードひとつ取っても、それが「丸み」なのか、「あたたかみのある色」なのか──
捉え方次第で、伝わり方は大きく変わってきます。
親しみやすさを表すには、「やさしい書体」や「余白の設計」で空気感を演出することもあります。

ロゴが担うのは、名前や情報ではなく、「どう受け取られるか」。
同じ名前でも、形やバランスが変わるだけで、相手に届く印象は変化します。
だからこそ、ロゴは「装飾」ではなく、「設計」だと考えています。

かっこいいだけでは残らない

デザインの仕事では、つい形や印象に意識が向きがちです。
もちろん、それらは大切な要素ですし、見た目の美しさも重要です。
でも、どれだけ整ったデザインでも、伝えるべき“中身”が曖昧であれば、それはただの整った形にすぎません。

意味があるからこそ、時間が経ってもブレず、使い込まれても信頼を保ち続けられる。
そういう、耐久性といいますか、残っていく力があります。
「なぜその形なのか」を語れるロゴこそが、長く使われる価値のあるロゴです。

「なぜそれなのか」と言えるロゴを

ロゴは、名刺やWeb、パッケージなどで、最初に目に入るもの。
だからこそ、「らしさ」が伝わるかどうかが問われます。

「かっこいいかどうか」よりも、「なぜそうなったか」のほうが大切。
だから私は、「なぜそれなのか」と言える状態にすることに注力しています。

ロゴ制作に関するお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください!

この記事の著者

原 暢平

原 暢平 HARA Yohei

株式会社 もずくとおはぎ CCO

落ち着いた物腰と柔らかな佇まいの中に、青い炎のような熱を秘めている。

妥協を一切許さない彼のスタンスは、細部にまで理由を宿したデザインを紡ぎ出すため。
その設計へ一貫して注がれる美意識は、まさに職人技。

どこまでも貪欲に高みを目指し、進化していく自分を楽しみながらクリエイティブと向き合っている。

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