そのロゴデザイン、語れますか?
「ロゴって、そんなに必要なんですか?」
時々、そんなふうに聞かれることがあります。
たしかに、名前があれば伝わるし、なくてもサービスは動きます。
しかし、ロゴは、名刺に、Webに、パッケージなど、あらゆる場面で、何度も何度も人の目に触れて、
そのたびに、見る人の心に残り、時には無意識のうちに信頼や印象を形づくる存在です。
そういう役割を持ったロゴは絶対必要と言えます。
視覚で語るための準備
私がロゴをつくるとき、最初に考えるのは「どう見せるか」でも、どんな形が合うかでもありません。
まず、「どんな意味を持たせたいか」を掘り下げます。
それは機能や特徴ではなく、どんな印象で受け取られるか、という視点から捉えています。
「信頼感」「親しみやすさ」「洗練された雰囲気」「知的さ」「遊び心」など──
ロゴに込めたい印象を、まだ言葉になりきらない感覚のまますくい上げて、その感覚を足がかりに、方向性を見つけていきます。
感情を設計する「かたち」
ロゴは、情報を整理するだけでなく、
伝えたい感情や印象を、意味のある形に変換しながら設計していく作業だと思っています。
たとえば「やさしさ」というキーワードひとつ取っても、それが「丸み」なのか、「あたたかみのある色」なのか──
捉え方次第で、伝わり方は大きく変わってきます。
親しみやすさを表すには、「やさしい書体」や「余白の設計」で空気感を演出することもあります。
ロゴが担うのは、名前や情報ではなく、「どう受け取られるか」。
同じ名前でも、形やバランスが変わるだけで、相手に届く印象は変化します。
だからこそ、ロゴは「装飾」ではなく、「設計」だと考えています。
かっこいいだけでは残らない
デザインの仕事では、つい形や印象に意識が向きがちです。
もちろん、それらは大切な要素ですし、見た目の美しさも重要です。
でも、どれだけ整ったデザインでも、伝えるべき“中身”が曖昧であれば、それはただの整った形にすぎません。
意味があるからこそ、時間が経ってもブレず、使い込まれても信頼を保ち続けられる。
そういう、耐久性といいますか、残っていく力があります。
「なぜその形なのか」を語れるロゴこそが、長く使われる価値のあるロゴです。
「なぜそれなのか」と言えるロゴを
ロゴは、名刺やWeb、パッケージなどで、最初に目に入るもの。
だからこそ、「らしさ」が伝わるかどうかが問われます。
「かっこいいかどうか」よりも、「なぜそうなったか」のほうが大切。
だから私は、「なぜそれなのか」と言える状態にすることに注力しています。
ロゴ制作に関するお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください!