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これは、私たちの頭の中から、技術や知識、芸術や価値観を言葉で編み出すブログです。

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2025.12.12

AIと暮らすように働く

AIと暮らすように働く

お客様先で名刺交換をすると、けっこうな確率でこう聞かれます。

「このマーク、なんですか?」
「AIって、どんなふうに使ってるんですか?」
「興味はあるんですけど、仕事にどう活かせばいいか分からなくて…」

私の名刺には、AIまわりの学びやスキルを示す、小さなバッヂがついています。ぱっと見はただのワンポイントなんですが、これで話が広がること広がること。打ち合わせの前後や雑談の流れで、気づくとAIの話になっています。

私自身、最初からAIラブ勢だったわけではなくて、

「本当にそんなに仕事で使えるの?」
「便利そうだけど、なんかちょっとこわい」

と警戒しながら近づいた懐疑派です。
それが今では、気づけばよくAIとしゃべっている人になりました。

名刺の小さなバッヂは、そんな「半信半疑から始まった実験のログ」みたいなものかもしれません。

そこで今日は
「私は日々、どんなふうにAIを使っているのか」
「どこまでAIに任せて、どこからは自分でやっているのか」Web制作プランナー/ディレクターとしての視点で、
できるだけ詳しく書いていきます。さぁ長くなります。お時間のない方はすぐに閉じてください。

私がAIに「任せていること」と「任せていないこと」

打ち合わせで結構な確率で聞かれるのが、この質問です。

「どこまでAIに任せちゃってるんですか?」

ざっくりですが、今はこう線を引いています。

AIに任せていること

  • 文章のたたき台づくり
    (メール文案・ブログ構成・提案書の骨組み・サイトのコンテンツ案など)
  • 考えを整理するための「聞き役」
    (脳内会議の議事録係みたいな役)
  • 情報の要約や、ざっくり比較表の作成
  • 「この条件なら、他にどんなパターンがある?」というアイデア出し

AIに任せていないこと

  • 最後に残る「決定打の一文」を決めること
  • お客様や読者の感情を、どう動かすかの判断
  • 予算配分・スケジュールなど、現実世界で血が通う決定
  • 「そもそも、これやるべき?」という根本の判断

まとめると、こんな感じです。

AIは“手”と“頭の一部”までは貸してくれるけれど、“心”と“責任”までは貸してくれない。
ここは、どうしても人がやるしかない領域。むしろ、そこをどう残すかを考えながら使っています。

AIと一緒に働いて「ガチで助かっている」こと3つ

実際の案件でAIを使っていて、「これはもう手放すとつらいな…」と思っているポイントが3つあります。

「ゼロから書く地獄」からの解放

提案書、構成案、ブログ記事、採用サイトのコピー…。
白い画面を前に幽体離脱して固まっている時間、昔はもっと長かったです。

今は、

「○○業界の採用サイトで、
学生さんに“温度感”が伝わるトップコピー案を5パターン」

みたいに条件を投げると、とりあえずの原案が出てきます。

そこから私は、

  • これは方向違う
  • この一文だけ妙にいい
  • 1案目の前半と3案目の後半をくっつけたい

みたいな編集モードに入るだけでいい。

“ゼロ→1”の体力をAIに少し借りて、“1→ちゃんと伝わる形”にするところに集中する。

そんな仕事の配分になっています。

頭の中のカオスを、言語化してくれる

プロジェクトの初期って、

  • 「やりたいこと」の匂いはある
  • でも「言葉」と「構造」になっていない

という、もやもやゾーンがあります。

そんなときAIに向かって、

「今こういう背景で、こういうことを考えてて、
まだぐちゃぐちゃなんだけど、一回整理しながら聞いてほしい」

と、ほぼ独り言のように話していきます。

すると会話の中から、そもそもの前提条件や本当に解きたい課題などがほどよく整理されていきます。

感覚としては、

「頭の中を、国語の成績がいい同僚がノートにまとめてくれる」

そんな感じです。
しかもその同僚は、24時間いつでも捕まるし、何回同じ話をしても怒らない。

「現実的なライン」を一緒に探してくれる

理想だけなら、いくらでも語れます。
問題は、予算・人員・期間という、現実界の三重奏です。

  • この予算感なら、どこまでやるのが健全か
  • 小さく試すなら、どの機能から始めるのがよさそうか
  • 来期以降の広げ方を見据えるなら、どんな段階設計が現実的か

こういう「落としどころ探し」で、AIに「パターンA〜Cを出して」と頼みます。

ここでひとつ、すごく大事にしているのが、「生の数字や社内事情を、そのまま外部サービスに投げ込まない」 ことです。

実際にAIに相談するときは、

  • 具体的な金額はレンジに置き換える(「数百万円」「1,000〜2,000万円台」など)
  • 社名・個人名・社内固有の数字は抜く or 別のラベルに差し替える
  • 実際の案件をベースにしつつ、「架空案件」として少しデフォルメする

といった形で、情報に一枚フィルターをかけてから話をします。

なのでAIには、

「○○株式会社さんの来期予算◯◯万円で…」

ではなく、

「地方の製造業A社のECリニューアル案件で、“中規模予算”くらいのケースを想定して…」

のように、誰のものとも特定できないかたちで相談しています。AIには「現実的なライン探しの下書き」をしてもらい、実際の数字や社内事情にあてはめるのは、人間側だけの仕事にしています。

AIと付き合うときの、私流「3つのルール」

なんでもかんでもAIに投げると、だいたいどこかで後悔します。
なので、自分の中でルールを決めています。

ルール1:丸投げしない。必ず「前提」と「ゴール」を渡す

NG例:

「ブログ書いて」

だいたい微妙なものが返ってきます(当たり前)。

OK例:

「AIに興味はあるけれど、まだ踏み出せていない担当者さんに向けて、
“まずはここから”という内容のブログ構成案を3パターン。文字数は2000字前後で、怖くないトーンで。」(怖いトーンってなんや…)。

このくらいまで渡すと、AIはかなり仕事をしてくれます。

前提とゴールを渡せない仕事は、そもそも人にも依頼できないので、AIに頼むことが、そのまま自分の頭の整理運動にもなります。

ルール2:AIの案を「正解」ではなく、「比較対象」として扱う

AIの出した案を見て、よくやるのはこの3パターンです。

  • そのまま採用(たまに「今日キレッキレやん」みたいな日がある)
  • 2〜3案をミックスして、いいとこ取りをする
  • 真逆の案を自分で作るための、叩き台にする

「AIの答え=正解」ではなく、「発想のカタログ」として扱うと、だいぶ気楽に使えます。

ルール3:人間がやるべき仕事を、ちゃんと残しておく

AIに頼りすぎると、

「私の思考力、筋トレサボった二の腕みたいにならない?」という不安もあります。

なので意識的に、

  • 最後の一文は、自分でひねり出す
  • 「誰の顔を思い浮かべて書くか」は、自分で決める
  • 「本当にそれでいい?」とツッコミを入れる役は、人間がやる

ここだけは、AIに譲らないようにしています。そうすると、AIにはできない部分=自分たちの“らしさ”が、逆にハッキリ見えてくる感覚があります。

AIは「ゼウス」じゃなくて、「ヘルメスの翼のついたサンダル」

AIの話になると、ときどき

「全部AIがやってくれるようになるんですよね?」

みたいな、「オリュンポスの頂上から、すべてを決めるゼウス」前提の未来図が語られます。雷バシーン!でビジネスも案件も片付けてくれる、みたいなイメージ。

でも、私の実感に近いのは全然そこじゃなくて、

世界を支配するゼウスではなく、行き先は自分で決めたうえで、すばやく運んでくれる“ヘルメスの翼のついたサンダル”のほうです。

ギリシャ神話でヘルメスは、神々の伝令役。
AIはゼウスではなく、“ヘルメスのサンダル”側の存在。
だからこそ、「どこへ向かうのか」を一緒に考える人間の役割は、むしろ前より大事になっていると感じています。

さて、名刺の小さなバッヂから始まった、このささやかな(のつもりが大作になってしまった)「AIのおしゃべり」が、次の打ち合わせや新しい相談のヒントになればうれしいです。

ちなみに…お気づきかとは思いますがこの記事のベースも生成AIで作ってます。
が!私のこだわり、最後のパートは
0から自分で考えました。(ドヤ
そしてこれを入れたからこの記事は長くなった…
最後までお付き合いいただきありがとうございました!(不貞腐れたnekoZeusより

AIに関するお悩み事、愚痴、自慢、お気軽にどうぞ。

この記事の著者

波戸本 奈津

波戸本 奈津 HATOMOTO Natsu

株式会社 もずくとおはぎ COO

まるで呼吸をするかのように繰り出されるきめ細やかな気配りと先回り。
研ぎ澄まされた解読力で瞬時に本質を見抜き、最適な道筋を描き出す。

洗練された所作と、常に「面白い」を携えた感性は、チームに余裕と品格をもたらす。
その存在は羅針盤となり、組織の歩みを確かな成長へと導いている。

2025年6月、生成AIパスポートGoogle Prompting Essentialsを取得
AIへの探究は、彼女の羅針盤をさらに磨き上げ、組織の未来に新しい道筋を照らしている。

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