担当者がいなくても大丈夫?EC運用体制の考え方
ECを始める話は、たいてい期待から始まります。
「販路を広げたい」
「もっと直接お客様とつながりたい」
「売上の柱を増やしたい」
ここまでは期待が先に立ちます。
でも、その次に出てくる
「で、誰が運用するの?」
この一言で、急に現実が机の上にどんと置かれます。
ECは、看板を出せば育つ商売ではありません。
むしろ、オープンしてからのほうが本番です。
店を作る話というより、小さな現場をひとつ増やす話に近い。
だから担当者がいない会社ほど、最初の設計を雑にすると、そのしわ寄せは後から確実に現場へ返ってきます。
私はこれまで、売れる見せ方と、続けられる運用の両方を現場で見てきました。
そこで強く思うのは、担当者がいないことそのものより、担当者がいない前提で設計されていないことのほうが、ずっと危ないということです。
今回は、「人が足りないから無理」で止まらないために、EC運用体制をどう考えるべきかをお話しします。
人が足りない会社ほど、先に見直すべきものがある

システムがつながっていないと、現場はずっと足を取られる
専任担当がいない会社ほど、システム同士のつながり方は重要です。
ここが分断されていると、現場はすぐに“売る仕事”ではなく、“つじつまを合わせる仕事”に引っ張られます。
たとえば、こんな状態です。
- ECと基幹システムがつながっていない
- 実店舗とECの在庫が別々に管理されている
- 売上や会計処理を毎回手で入力している
- 顧客情報が複数のシステムに散らばっている
一つひとつは、目立つ問題には見えないかもしれません。
でも、こういう細かな分断が積み重なると、現場の時間は驚くほど削られます。
靴の中に小石が入ったまま歩くようなもので、進めなくはないけれど、足取りは確実に鈍くなる。
本来、EC担当者が時間を使うべきなのは、
どの商品をどう見せるか。
どこで離脱しているか。
何を改善すれば売上が伸びるか。
そういう“前に進める仕事”のはずです。
なのに実際は、在庫を照合する、数字を転記する、情報を見比べる。
これでは、運用というより毎日の補修工事です。
だからこそ、専任担当がいない会社ほど、最初に整えるべきは人ではなく構造です。
在庫・会計・顧客情報などを、できるだけ手作業に頼らずつなげられる形にしておくこと。ここを後回しにすると、現場はずっと“入力し直す仕事”に追われます。
だからEC基盤を選ぶときは、見た目の機能数だけではなく、外のシステムとどうつながるかまで見ておいたほうがいい。
内製か、外注か。まずはこの2択から考える

① 内製は強い。でも、立ち上がるまでがなかなか重い
自社の社員をEC担当者として配置し、社内で運用を完結させる方法です。
内製の強みは、やはり意思決定の速さです。
現場との距離も近い。
施策の意図も共有しやすい。
そして何より、運用の中で得た知見が自社に残ります。
これは大きいです。
ECは、回しながら学ぶ商売です。
どの商品が刺さるのか。
どの導線が弱いのか。
何を直せば反応が変わるのか。
その感覚が自社に残るのは、長い目で見ればかなり強い。
ただし、その体制が育つまでには時間も体力も要ります。
EC運用は、見た目以上に守備範囲が広い仕事です。
サイト更新、販促、広告やSNS、受注対応、顧客対応、在庫把握、数字の確認、改善施策の実行。
役割を一人に寄せすぎると、すぐに“なんでも担当”になります。
つまり内製は、うまく回れば強い。
でも、最初から全部を社内で抱えるには、なかなか負荷が高い。
理想としては美しいのですが、現実では途中で息が上がる会社も少なくありません。
② 外注は速い。でも、任せきりだと中身が残りにくい
もう一つが、制作会社や運用代行など、外部パートナーに委ねる方法です。
こちらのメリットは明快です。
必要なリソースを早く確保できる。
社内の負担も減る。
立ち上げや運用の実務を前に進めやすい。
「今、人が足りない」という会社にとっては、かなり現実的な選択肢です。
ただし、ここにも注意点があります。
全部を任せきると、運用は進んでも、理解が社内に残りにくい。
なぜその施策を打ったのか。
なぜ売上が伸びたのか。
なぜ離脱が増えたのか。
その背景まで外に預けてしまうと、社内に判断の芯が育ちません。
すると、毎回「次はどうしましょうか」と外に聞くことになる。
回らないわけではありません。
でも、ハンドルまでずっと外にある状態は、やはり少し落ち着かない。
その間で止まる会社を前に進める、「伴走型」という第3の答え

「やってもらう」だけで終わらないのが、伴走型の強み
伴走型サポートは、単なる業務代行ではありません。
現状を見て課題を整理する。
優先順位を決める。
どこを社内で持ち、どこを外に任せるかを切り分ける。
そのうえで、改善の考え方や判断の軸も一緒に育てていく。
つまり、外の力を借りながら、中には知見を残していくやり方です。
これがなぜいいかというと、専任担当がいない会社でも始めやすいからです。
最初から完璧な体制を用意しなくてもいい。
足りないところを補いながら、少しずつ自社で持てる範囲を増やしていける。
ECは、最初から100点の体制で始めるより、
60点でも続けられる設計をつくって、そこから育てるほうが現実的です。
この感覚は、かなり大事です。
全部抱えない、全部預けない。その線引きがちょうどいい
重要なのは、全部を自社で抱えることでも、全部を外に出すことでもありません。
たとえば、
- 戦略や意思決定は社内で握る
- 実務の一部は外部に任せる
- 数字の見方や改善の考え方は伴走の中で吸収する
- 専門性の高い領域だけプロの支援を受ける
こういう形のほうが、ずっと動きやすい。
全部内製は重い。
全部外注は残りにくい。
その間にある“ちょうどいい現実解”として、伴走型はかなり優秀です。
だからGMOクラウドECが、選択肢に入る
「作る」より「回し続ける」を考える会社と相性がいい
ここまでの話を整理すると、専任担当がいない会社に必要なのは次の3つです。
- 人力に頼りすぎない運用基盤
- 事業に合わせて広げられる柔軟性
- 導入して終わりにならない支援体制
この3つを見たとき、GMOクラウドECはかなり相性のいい選択肢です。
GMOクラウドECのいいところは、ただ機能を並べて終わらないところです。
連携や拡張を見据えやすく、事業に合わせて組み立てやすい。さらに、導入して終わりではなく、上流工程から導入後の課題解決まで支援する体制も準備されています。
だから私は、「作ること」より「回し続けること」が大事な会社ほど、候補に入れておく価値があると思っています。
特に、限られた人数で回すことを前提に、最初から連携性や拡張性を押さえておきたい会社には、かなり相性がいいはずです。これはカタログの話ではなく、運用の現場を見てきた立場からの実感です。
立派な機能一覧は、カタログでは目を引きます。
でも現場で差が出るのは、毎日ちゃんと回ることです。
ECで必要なのは、豪華な装備より、運用のたびにため息が増えない構造だったりします。
担当者がいないなら、「回せる人」より先に「回る形」を探したい
社内に専任担当がいない。
この話になると、そこで思考停止してしまう会社は少なくありません。
でも、問題はそこではないんです。
本当に危ないのは、担当者がいないことではなく、担当者がいないと回らない設計になっていることです。
手で直す。
人が覚える。
誰かが頑張ってつなぐ。
それで回っているうちは、まだいい。
ただ、その運用は長くなるほど負担が蓄積し、やがて現場の余白を確実に奪っていきます。
だから私は、EC運用体制を考えるときこそ、
「誰を置くか」より先に
どうすれば少人数でも無理なく回るかを見るべきだと思っています。
その意味で、GMOクラウドECはかなり有望です。
外部システムとのつなぎやすさがあり、導入後の支援も含めて考えやすいからです。人数が潤沢ではない会社ほど、こういう“後から運用を圧迫しにくい基盤”の差ははっきり表れます。
ECは、作って終わりの話ではありません。
回して、直して、育てていくものです。
だから選ぶべきなのは、立派に見える仕組みより、続けられる仕組みです。
担当者がいないなら、むしろそこを外してはいけません。
※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト



