「検索されるEC」から「見つけてもらうEC」へ。SNS・AI時代に変わる顧客行動とは
「商品には自信がある。
でも、なかなかECサイトまで来てもらえない」
そんな悩み、ありませんか?
これは、商品力がないから起きている話ではありません。
もちろん、商品力がない場合もあります。そこは一回、目をそらさず見ましょう。
ただ、今多くのECサイトがぶつかっているのは、もっと手前の問題です。
お客様が商品と出会う場所が、変わってきています。
昔のように「検索して、比較して、ECサイトに来る」という流れだけを前提にしていると、気づいたときにはお客様が別の場所で別の商品と出会っています。こちらが入口で待っている間に、お客様は横のドアから入って、奥の売り場まで行っている。そんな感じです。
今回は、SNSやAIによって変わりつつある顧客行動と、これからのECサイトに必要な考え方についてお話しします。
商品との出会い方は、もう検索だけではない

お客様は「探す前」に出会っている
これまでEC集客といえば、SEO対策が中心でした。
「〇〇 通販」
「〇〇 おすすめ」
「〇〇 比較」
こうしたキーワードで検索してもらい、ECサイトに来てもらう。
もちろん、この流れはいまでも重要です。
ただ、今はそれだけでは足りません。
Instagramを見ていたら、たまたま気になる商品が流れてきた。
TikTokで誰かが紹介していて、なんとなく気になった。
生成AIに「こういう時に使えるものある?」と聞き、商品カテゴリや候補を知る。そんな行動も少しずつ広がっています。
このように、お客様が自分から検索する前に、商品と出会う場面が増えています。
つまり、今のECでは「探している人に見つけてもらう」だけでなく、「まだ探していない人の視界に入る」ことも考えなければいけません。
ここを見落とすと、かなりもったいないです。
商品は店頭に並んでいるのに、入口の場所がわかりにくくて、お客様がそもそも店にたどり着けないような状態になります。
潜在層は、そもそも検索してくれない
特に影響が大きいのが、まだニーズがはっきりしていないお客様です。
「これが欲しい」と明確に思っている人は、検索してくれます。
でも、「なんとなく不便」「なんとなく欲しい気がする」「でも何を買えばいいかわからない」という人は、そもそも検索キーワードを持っていません。
検索キーワードがない人に、検索で出会ってもらうのは難しい。
これは当たり前の話ですが、EC設計では意外と抜けがちです。
だからこそ、SNSやAIによる“偶然の接点”が重要になります。
お客様がまだ言葉にできていない悩みや欲求に対して、先に商品やブランドの存在を知ってもらう。
この入口をつくれるかどうかで、ECサイトに来る前の勝負が変わってきます。
これからのEC設計に必要な考え方

「検索されるEC」だけでは取りこぼす
SEO対策は、これからも必要です。
ただし、それだけを集客の中心に置くと、出会えるお客様の範囲が限られます。
これからは、次のような視点が必要です。
お客様はどこで商品を知るのか。
SNSでどんな投稿に反応するのか。
AIに聞かれたとき、自社の商品は候補に入りやすい情報になっているのか。
ECサイトに来た後、迷わず理解できる内容になっているのか。
検索結果に出ることだけを考えるのではなく、お客様が商品と出会い、興味を持ち、納得して購入するまでの流れを設計する必要があります。
ここで重要なのは、SNS・AI・ECを別々の施策として見ないことです。
SNSは認知。
AIは提案。
ECは購入。
このように分けて考えるのは便利ですが、実際のお客様はそんなにきれいに動いてくれません。
Instagramを見ながら検索し、AIに聞き、レビューを見て、またSNSに戻る。
お客様の行動は、こちらの管理画面よりずっと自由です。
SNS・AI・ECをひとつの流れで考える
たとえば、SNSで商品を知ったお客様がECサイトに来たとします。
そのとき、投稿で見た内容とECサイトの商品ページがつながっていなければ、興味が途切れます。
SNSでは魅力的に見えたのに、ECサイトでは急に事務的な説明だけになる。
これは、店頭で笑顔だったスタッフが、レジ前で急に無表情になるようなものです。ちょっと怖い。
逆に、SNSで伝えた世界観や使い方が、ECサイトでも自然につながっていれば、お客様は理解しやすくなります。
さらに、AIにも理解されやすい情報にしておくためには、商品名・特徴・用途・対象となるお客様・選ばれる理由などを、ECサイト上できちんと言語化しておくことも重要です。
AIは雰囲気だけでは拾ってくれません。
「なんか良い感じの商品です」では、AIも困ります。人間も困ります。
誰に向けた商品なのか。
どんな課題を解決するのか。
他の商品と何が違うのか。
こうした情報を、わかりやすく整理しておくことが、これからのECではますます重要になります。
リピートにつながる接点も設計する
見つけてもらって、買ってもらって終わり。
これでは少しもったいないです。
購入後に再び接点を持てる仕組みも、ECには必要です。
たとえば、購入履歴に合わせたおすすめ表示。
会員向けの特典。
お気に入り登録。
再入荷通知。
メールやLINEでの案内。
定期購入やポイント施策。
こうした仕組みがあることで、お客様との関係は一度きりで終わりにくくなります。
特に、日用品や食品、アパレル、ギフト商材などは、購入後の接点づくりが次回購入に影響しやすい領域です。
ただし、ここで注意したいのは「とにかく通知すればいい」ではないということです。
お客様にとって役に立たない案内は、接点ではなく騒音になります。
企業側は「お知らせ」のつもりでも、お客様側では「また来た」になっている。
この温度差、なかなか残酷です。
だからこそ、どのタイミングで、どんな情報を届けるのか。
ここまで含めて設計する必要があります。
お客様の「出会い方」から見直す

SNSやAIの普及によって、お客様が商品と出会うきっかけは大きく変わっています。
検索してECサイトに来るお客様だけを見ていては、まだ商品を探していないお客様との接点を逃してしまいます。
これからのECでは、検索されることに加えて、SNSやAIを通じて見つけてもらうこと。
そして、ECサイトに来たお客様が納得して購入できる情報を整えること。
さらに、購入後も自然につながり続ける仕組みを持つこと。
この一連の流れを、ひとつの顧客体験として考える必要があります。
まずは、自社のお客様がどこで商品を知り、何を見て比較し、どこで不安になり、何が決め手で購入しているのかを見直してみてください。
ECサイトの改善は、デザインや機能の話だけではありません。
お客様の行動が変わっているなら、ECの役割も変える必要があります。
「今のECサイトで、本当にお客様を受け止められているのか」
「SNSやAIで興味を持った人が、納得して購入できる導線になっているのか」
「そもそも、自社の商品は見つけてもらいやすい状態になっているのか」
このあたりに少しでも引っかかるなら、一度立ち止まって見直すタイミングです。
なんとなく広告を増やす、なんとなくSNSを頑張る、なんとなくページを直す。
この“なんとなく三兄弟”で進めると、だいたい途中で迷子になります。
GMOクラウドECでは、ECサイトの構築やパッケージ選定はもちろん、事業に合わせた導線設計や運用改善のご相談も承っています。
「検索されるEC」から「見つけてもらうEC」へ。
お客様との出会い方を、もう一度設計し直してみませんか。
今のECサイトに少しでも違和感がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
その違和感、放っておくと売上の伸び悩みとしてちゃんと帰ってきます。律儀に。
※関連リンク:「GMOクラウドEC」公式サイト



